グラン
達を前にドランクとスツルムは黒騎士アポロニアを助け出したいと言い出す。黒騎士への恩義を説く二人はどこか胡散臭かったが、オルキスはそんな彼らを信じて一緒に行きたいと言う。一行はそれを信じ、二人を受け入れると、グランサイファーで大空へ発つ。
魔物を退け、
ドランクを助け出した一行は
二人に詳しい事情を尋ねる。
ドランク
実はね、僕達……
黒騎士を助けたいんだ。
オルキス
アポロを……?
ドランク
ま、僕達こう見えて、
ちゃんとした傭兵だからね?
ドランク
お金貰っちゃってる以上、
雇い主は大切にしなきゃいけないわけ!
スツルム
それにフェアじゃない……
あいつはあたし達を助けた。
だから今度は、あたし達が助ける。
オイゲン
あいつに助けられた?
おいおい……
そりゃいったい……?
ドランク
まーね……
どうもそうらしいのよ、これが。
あんな怖い顔して、お人好しなんだから。
ラカム
どういうことだ?
第一、あいつは捕まってからこっち、
ずっと俺達と居たはずだぜ?
ラカム
俺達も別に
監視してたってわけじゃねぇが、
いつの間にお前らを……?
ドランク
だからね、その前さ。
秩序の騎空団に捕まる、その前。
ドランク
あの人はどうも察してたらしいね、
秩序の騎空団が
自分を捕まえに来るのを。
ドランク
だからその前に僕達に、
自分の元から
しばらく離れてるように言ってたわけ。
スツルム
不覚……
離れてるよう言われた真意に
気付くべきだった……
スツルム
そうすれば、
秩序の騎空団なんてあたしが……
ドランク
ま、あの人のことだから?
自分が捕まることまで、
計算づくだったのかもしれないけど……
ドランク
でも、いまは違う。
いま、あの人は本当に危機に陥ってる。
ドランク
オルキスちゃんが、
あの人の手元を離れてここに居る。
それが何より物語ってる。
オルキス
…………
ドランク
となれば、助けに行くしかないでしょ!
傭兵だもん、契約は守らないとね。
ねぇ? スツルム殿?
スツルム
当然……あたし達は傭兵だからな。
どんな手段を使っても、
雇い主を守る。
ドランク
とかなんとか言っちゃってぇ……
実はスツルム殿も、
情が移ってたりとか……
ドランク
痛ってぇ!?
ちょっと、スツルム殿!
無言で刺すのはやめて! ホントに!
カタリナ
君達には君達で、
そういう事情があったのか……
イオ
相変わらず胡散臭い奴ではあるけど……
いまの話に嘘はなさそうね。
オルキス
グラン……
私……スツルムとドランクと、
一緒に行きたい。
ルリア
オルキスちゃん?
オルキス
二人は……良い人。
きっと……この気持ちも本当。
オルキス
ドランクは……
ときどき何を言ってるかわからないけど、
よく飴をくれた……
オルキス
スツルムも……
いつもは怖い顔してるけど、
二人の時は優しいし、遊んでくれる……
スツルム
っ!!
ドランク
っ痛ぇ!? ちょっとスツルム殿!?
照れ隠しに
僕を刺すのやめてくんない!?
スツルム
う、うううるさいっ!
黙れ!!
ドランク
ちょ! やめて!
やーめーてーってば!
ビィ
やれやれ……
本当に相変わらずだな、
こいつらは……
ルリア
ふふ……そうですね。
それに、オルキスちゃんが言ったことも、
本当の事みたいです。
リーシャ
あの、これ……
微笑ましく見守ってていいんですか?
ドランクさんが穴だらけに……
ラカム
うしっ!
そんなら、
仲間が多いに越したことはねぇよな!
ラカム
グランサイファーは目の前だ!
とっとと乗り込んじまえ!
ぼやぼやしてっと、また魔物が来るぞ!